日本の家は高い?
近年、不景気による下落から回復し、徐々に不動産の価格も上昇してきています。ここ1、2年の間に新築マンションなどは平均で1割ほど、高くなってきています。海外に比べると比較的高いと感じられる日本の住宅ですが、安く建てることは可能なのでしょうか。
■住宅メーカーによっては安いものもある
新築の住宅、特に注文住宅の場合、どうしても高いというイメージがありますが、このイメージを崩し、安く良質な家を建てている住宅メーカーもあります。1998年に設立されたタマホーム株式会社は、筑後興産株式会社の土木、建築、設計、不動産業を分離し独立した会社です。タマホームの経営方針は、「より良いものをより安く提供することにより社会に奉仕する」となっており、タマホームの原点は良質で低価格な商品を提供し、お客さまに喜んでもらうことだそうです
■安く提供できる理由
大手のハウスメーカーの場合、家を建てる際には、多くの流通業者を介するため、中間マージンが発生してしまいます。その中間マージンによって、住宅の価格が上がってしまうのです。タマホームでは、独自の流通ルートを構築し、森林組合や製材・プレカット工場と直接やりとりを行うことで、中間マージンを極力なくすようにしているようです。その結果、価格を抑えることに成功しているといいます。材料を安く仕入れることができれば、家そのものの価格も抑えることが可能になるのです。
■品質へのこだわり
家の価格を見た場合、同じものであれば、高いほうが品質もよいと考えがちです。タマホームの場合は、同じような家であれば大手ハウスメーカーに比べて価格は低く抑えられています。タマホームのほうが価格が低いわけですから、大手ハウスメーカーのものと比べると、タマホームの家は品質に問題があるのでは?と考えてしまいます。しかし、そんなことは全くなく、タマホームでは価格を抑えながらも、品質にもこだわった家づくりを行っているそうです。タマホームで使用する木材は、国産のものを使用しているといいます。輸入材を使用すれば、さらにコストは抑えられることになりますが、そこは妥協をせず、品質のよい国産材にこだわっているとのこと。家の品質はもちろんですが、国産材を使用することで、日本の森林資源の活用、さらには、林業の活性化にもつながっているそうです。
また、タマホームでは、一邸ごとに木材生産地証明書を発行しており、それが、品質の証明、住宅を購入したお客さまの安心にもつながっているといいます。この木材生産地証明書を発行するような取り組みが評判となり、木のブランド価値を表面化させたことで、ウッドデザイン賞を受賞しています。良い住宅は高い、といったイメージはもう古いのかもしれません。